マンションへの不審な訪問者
マンションでの安全な生活を守るために、不審な訪問者への適切な対応は欠かせません。
近年、さまざまな手口で住居に侵入しようとする事例が報告されており
日頃から警戒心を持つことが重要です。
1.不審な訪問者の特徴
不審な訪問者には、いくつかの共通する特徴があります。
まず、身分証明を提示しない、または提示してもすぐ引っ込めるケースです。
正規の業者であれば、身分証や社員証を携帯しています。
また、アポイントなしで突然訪問してくることも要警戒です。
さらに、言動が不自然であったり、話が二転三転したりする場合も注意が必要です。
周囲をキョロキョロと見回している様子や
要件を言わずドアを開けることを執拗に急かすような態度も
不審者の典型的な行動パターンといえるでしょう。
2.基本的な対応方法
不審な訪問者への対応で最も重要なのは
ドアを開ける前に必ずインターホンで確認することです。
用件、氏名、所属を明確に聞き取り
不審に思ったときは録画機能があれば記録を残しましょう。
相手の顔や様子を確認できることは、後々のトラブル防止にもつながります。
やむを得ずドアを開ける場合でも、ドアチェーンを
かけたまま対応してください。
のぞき穴やドアスコープを活用することも有効です。
身に覚えのない宅配や点検を名乗る場合は、必ず身分証の提示を求め
不明な点があればその場で会社に直接電話をかけて確認することも効果的です。

3.具体的なケース別対処法
業者を装った訪問は特に注意が必要です。
事前通知の無い、身に覚えのない点検業者を名乗る訪問者がいた場合
管理会社に事前通知があるかを確認しましょう。
通常、マンションの設備点検は事前に管理会社に告知されるものです。
宅配業者の場合は、不在票の有無や伝票番号を確認することで
本物かどうか判断できます。
工事業者についても、管理組合への届出があるはずですので、確認してください。
具体的な事例として
先日大規模修繕工事を実施していたマンションで発生した事案を紹介します。
工事期間中、作業着とヘルメットを着用した訪問者が
居住者宅を訪れたとの報告がありました。
しかし、調査の結果、この訪問者は工事の関係者ではなく
不審者であることが判明しました。要注意です。
セールスや勧誘の訪問に対しては
きっぱりと「必要ありません」と断りインターホンを切りましょう。
長話に付き合う必要はありませんし、ドアを開ける必要もありません。
相手が粘っても、毅然とした態度で対応しましょう。
アンケート調査を装った訪問も増えています。
個人情報は安易に答えないようにし
正当な調査かどうか疑問がある場合は、きっぱりと断ることが重要
です。
4.マンション全体での防犯対策
住民一人ひとりができることとして
まずオートロックを過信しないことが挙げられます。
オートロックがあっても、他の住民に続いて侵入する手口は珍しくありません。
見知らぬ人を安易に建物内に入れないことも、全住民が守るべきマナーです。
5.高齢者や単身者への配慮
高齢者や単身者は特に狙われやすいため、家族や近隣でのサポートも重要です。
定期的に連絡を取り合い、見守り体制を整えましょう。
不審な訪問についての情報を共有し、互いに把握しておくことで
いざという時に迅速な対応が可能になります。
最後に
不審な訪問者への対応は「慎重すぎる」くらいがちょうど良いものです。
確認なしにドアを開けないこと、不審と感じたら迷わず断ること
一人で判断せず家族に相談すること
そして地域や住民同士の連携を大切にすることが基本原則となります。
自分自身と家族、そして隣人の安全を守るために
この記事で紹介した注意点を参考にしてみてください。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
近藤リフレサービス㈱は、新しい仲間を募集中です。
あなたの力で、快適な暮らしを支えませんか?
詳しくはこちら https://www.refremk.com/recruit/
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
マンションにおける個人情報取り扱いの注意点
マンション管理組合や管理会社が取り扱う個人情報は
適切に管理しなければ重大なトラブルにつながります。
近年、個人情報保護法の意識が高まる中
マンション管理の現場でも慎重な対応が求められています。
以前もブログで個人情報について書かせていただきましたが
今回は取り扱いの注意点について深掘りしていきます。
1. マンションで扱う個人情報の範囲
マンション管理において取り扱う個人情報は多岐にわたります。
区分所有者や居住者の氏名、住所、連絡先はもちろん
家族構成や年齢、管理費・修繕積立金の滞納情報なども該当します。
さらに、駐車場や駐輪場の利用状況、ペット飼育状況
防犯カメラの映像記録なども個人情報として扱われます。
これらはすべて個人情報保護法の対象となるため
取り扱いには十分な注意が必要です。
2. 管理組合が注意すべきポイント
(取得時の注意点)
個人情報を取得する際には、まずその利用目的を明確に伝えることが重要です。
「マンション管理のため」といった漠然とした説明ではなく
「緊急連絡用」「管理費請求のため」など具体的な目的を示す必要があります。
また、必要最小限の原則に基づき
管理に本当に必要な情報のみを収集するよう心がけましょう。
(保管・管理の注意点)
収集した個人情報は適切に保管しなければなりません。
紙の書類は鍵付きキャビネットに保管し
USBメモリやパソコンで管理する場合はパスワードの設定など
第三者が閲覧できないような工夫が必要です。
また、閲覧できる人は管理会社と理事会メンバーなど必要最小限に限定し
原則として個人情報を外部に持ち出さないルールを徹底することが大切です。
理事が自宅に書類を持ち帰る際は、紛失等しないよう注意しましょう。
(使用時の注意点)
個人情報は取得した目的以外での使用が禁止されています。
例えば、管理費徴収のために取得した連絡先を
理事が個人的な勧誘活動に使用することは違法です。
また、理事会の議事録に個人名を記載する際は慎重に判断し
掲示板に滞納者名などを公開することは原則として避けるべきです。
個人を特定できる情報の公開は
プライバシー侵害や名誉毀損につながる可能性があります。

3. よくある問題事例
実際にマンション管理の現場では
個人情報の取り扱いに関する問題が発生しています。
例えば、総会で全戸の連絡先一覧を無断で配布してしまったケースがあります。
これはプライバシー侵害となり、訴訟リスクを伴います。
また、掲示板に「○○号室の△△様、管理費が未納です」と
掲示してしまった事例もあります。
これは名誉毀損に該当する可能性があります。
さらに、理事が名簿を使って個人的な勧誘活動を行ったケースも報告されています。
これは明らかな目的外使用であり、違法行為です。
4. 防犯カメラの取り扱い
防犯カメラの映像も重要な個人情報です。
設置する際には、防犯目的であることを明確にし
撮影範囲は共用部分のみに限定します。
各住戸の玄関ドア内部が映らないよう配慮が必要です。
また、「防犯カメラ作動中」といった表示を設置し
居住者に周知することも大切です。
録画された映像の管理も慎重に行う必要があります。
閲覧できる人は管理会社や理事長、理事長が認めた者など
限定されたメンバーのみとします。
警察からの要請など正当な理由がある場合を除き
第三者への提供は避けるべきです。
居住者から「隣人とのトラブルで証拠が欲しい」と言われても
安易に映像を提供することは個人情報保護の観点から避けた方がいいです。
5. マンション特有の配慮事項
マンションという集合住宅ならではの配慮も必要です。
住民間のトラブルが発生した際
「隣人の連絡先を教えてほしい」と言われることがありますが
原則として個人情報を第三者に開示することはできません。
苦情対応で相手の情報を開示する場合も
匿名での対応を基本とするべきです。
最後に
マンション管理における個人情報保護は、法的義務であると同時に
居住者との信頼関係を築く上で欠かせない要素です。
必要な情報のみを収集し、適切に保管・管理し、目的外使用をせず
不要になったら確実に廃棄するという基本原則を守ることが重要です。
小規模なマンションであっても個人情報保護法は適用されます。
「知らなかった」では済まされないため
管理会社と連携して適切な管理体制を構築しましょう。
不明点がある場合は
管理会社や個人情報保護の専門家に相談することをお勧めします。
適切な個人情報管理は
安心して暮らせるマンションづくりの基盤となります。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
近藤リフレサービス㈱は、新しい仲間を募集中です。
あなたの力で、快適な暮らしを支えませんか?
詳しくはこちら https://www.refremk.com/recruit/
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
マンションの給水方式について
皆様がお住まいのマンションで
緊急時以外に断水することはありますでしょうか?
マンションごとに水を供給する方法は違っているので
停電や水道本管の断水などの緊急時だけでなく
設備のメンテナンスにより
計画的に水が使用出来なくなるマンションもあります。
では実際に、マンションでは
どのような給水方式が採用されているのでしょうか。
マンションの給水方式には大きく分けて
「受水槽給水方式」、「高架水槽給水方式」、「増圧直結給水方式」、「直圧直結給水方式」の
4つの方式があります。
受水槽給水方式
水道本管から受水槽に供給した水を
加圧ポンプを利用して各戸に供給する方式で
中小規模のマンションで主流になっている給水方式です。
メリットとしては
停電や水道本管の断水時も
受水槽内の水を利用することがあげられます。
但し、停電等の理由によりポンプが止まっている場合は
各戸に個別給水することが出来なくなるため
受水槽からの直接水を汲み出す必要があります。
デメリットとしては
受水槽の清掃費用や検査費用が掛かることです。

高架水槽給水方式
水道本管から1階受水槽に一旦水を給水し
そこから揚水ポンプを利用して
屋上の小さな高架水槽へ水を揚水し
重力を利用して各戸へ水を供給する方式です。
以前は多くのマンションで採用されてきた方式ですが
近年は給水ポンプの性能向上により
あまり見かけなくなりました。
メリットとしては
停電や水道本管の断水時も
受水槽内の水を利用することが出来ます。
また、この方式は水の重力を利用して各戸へ給水するので
停電でポンプが停止した状態でも
高架水槽の分の水は蛇口から給水可能です。
デメリットは
重力で水を供給するため低層階だと水圧が高いですが
上階だと水圧が低くなってしまいます。
また、受水槽にプラスして
高架水槽の清掃費用や検査費用が別途掛かります。
増圧直結給水方式
水道本管内の給水圧に加えて
更に増圧ポンプで水圧を高めて
受水槽などを経由せずに本管から直接各戸に給水する方式です。
近年の新築マンションでは
この給水方式が多く見受けられます。
メリットとしては
受水槽や高架水槽に水を貯めないので衛生的です。
また、水槽の清掃費用や検査費用は掛かりません。
(増圧ポンプの法定点検費用は掛かります)
デメリットとしては
停電時には上階への給水圧力が低下するので
即時に断水することです。
また、圧力の関係から
概ね15階程度のマンションが限界とされています。
直圧直結給水方式
水道本管内の給水圧のみで直接各戸に給水する方式です。
メリットとしては
水槽に水を貯めないで衛生的であること
水槽やポンプを設置しないので
給水管以外の設備の維持管理費が掛からないこと
停電時でも給水可能であること等
他の給水方式より大きなメリットがあります。
但し、デメリットといえるかわかりませんが
直結直圧給水方式が可能なマンションは
水圧の関係で都市部の低層マンションに限られています。
※詳しくは各自治体にご確認ください。
ご自身のマンションで
どのような給水方式が採用されているか判ると
緊急時への備えの意識も変わってくると思います。
特に受水槽給水方式や増圧直結給水方式を採用していると
停電が起きただけで
水も出なくなってしまうことになりますので
飲み水や生活用水の確保など
日頃からの備えをお勧めします。
マンションの生活音について
私もマンションの管理会社という立場から
居住者の方から色々なご相談を受けますが
ご相談で最も多いのは音に関するもので
なかでも子供の声や足音、床を通した下階への騒音・振動等
「生活音」の問題が多いと感じています。
お部屋の床をリフォームする際
こういった「生活音」で近隣に迷惑をかけない為に
床材の選定は重要になってきますが
最近のフローリング床は
緩衝材でかなりのレベルの騒音を下げることができるようになっています。
また、防音タイプの床材なら
階下に伝わる音を更に低減します。
例えば椅子を引く音や、物を落としたときのような
軽くて硬い音などの伝わりをやわらげることができます。

床材には遮音等級という基準があり
これにより階下への遮音性能がわかります。
Lー〇〇といった表記となっており
数字が低いほど遮音性能が高くなっていますのでご注意ください。
下記はリフォームの場合の基準(遮音等級)となります。ご参照ください。
また、マンションで床のリフォームする際には
マンションごとに最低限の遮音等級が定められている場合もありますので
床材選定の前に管理会社や管理組合に確認しましょう。
ただ、いくら遮音性能が高い床材を使用していても
音の聞こえ方は人それぞれですので
小さな音でも気になる人は気になります。
何かの作業の音など、音の原因がはっきりしている場合は
話し合いなどで解決できるケースもありますが
足音や普段の話し声など「通常の生活音」が響く場合は
なかなか解決できない状況に陥り難しい問題となります。
困っている気持ちを伝えるのが一番ですが
どうしても直接言えない場合は
管理会社(管理組合)に相談して
名前や階数を特定せずに全世帯へのお願いとして
掲示することも一つの手段です。
マンションは共同住宅ですので
すぐ隣には別の方が生活されています。
生活音は当然聞こえてくるものだし
相手にも聞こえると認識することが大事だと思います。
また、こういったトラブルになる前に
日頃から近隣とのコミュニケーションは何より大切にしましょう。
顔見知りの人が出す生活音は意外と気にならないものです。
宅配ボックスのトラブル
ネット通販の急速な普及や新型コロナウイルスをきっかけとして
マンションにおける宅配ボックスの需要はかなり増えました。
弊社の管理マンションでも、荷物の再配達を減らす目的や
置き配による廊下での私物放置の問題を懸念して
新たに宅配ボックスを設置するところがいくつかあり
設置工事の見積取得や設置場所を検討し、理事会に提案したことがあります。
宅配ボックスを設置したことに伴い居住者の利便性は向上しましたが
それに伴い宅配ボックスを巡る様々なトラブルも増えたのも事実です。
例えば、暗証番号が書かれた配達票がポストに入っていたが
暗証番号を入力しても開かないですとか
宅配ボックスの空きが無く利用できないといったご相談が増えました。
暗証番号の違いは居住者から宅配業者に問い合わせても
「間違いなくその番号で入れました」との回答しかなく
結局水掛け論で終わってしまうようです。
最終的に弊社などの管理会社がマスターキーで開錠しに行きますが
試しに書かれた暗証番号を入力してみてもやはり開かないので
間違った番号で施錠してしまった可能性が高いです。
宅配ボックスの空きの問題は、利用者増によるものもありますが
配達票の入れ忘れにより長期間入庫したままの荷物があったり
私物が入っていたりといったことも原因の一つです。
なかには、悪質な宅配業者が入庫場所を確保しているのか
空のまま施錠されていることも度々あります。

最近の宅配ボックスは、そういった暗証番号の違いによるトラブルや
悪戯等に対策する為の工夫が施されています。
居住者には予めお部屋ごとの暗証番号が与えられており
取り出す際は部屋番号と暗証番号を入力して取り出すので
暗証番号による間違いが起きません。
また、宅配業者が荷物を入庫する時は
部屋番号を登録しなければ入庫出来なく
且つ液晶ディスプレイに入庫された荷物の部屋番号が表示されますので
悪戯をされづらいです。
ご自身のマンションで宅配ボックスをリニューアルしたり新たに設置される際は
上記のような機種を選択されてると更に利便性は向上されますので
検討されてはいかがでしょうか。


